無意識のバイアスを生み出す構造をひもとき、誰もが活躍できる研究環境のあり方を考える
『次世代リーダーシップ研究者 円卓会議Ⅱ』を7月29日(金)に、京都大学L-INSIGHTと共催で開催いたします。
オンライン参加申し込みできます
・講演:ZoomのQ&Aから質問できます
・ラウンドテーブルディスカッション:3つのグループのうち、1グループの様子を視聴できます
お申込みいただいた方には後日、期間限定オンデマンド視聴の情報をお送りいたします。
当日ご覧いただけない方も是非お申し込みください。
背景と目的
研究者がその個性を生かし、自由な発想のもと能力と想像力を最大限に発揮して学術研究に貢献できる研究環境、すなわち、”すべての研究者がその属性や背景に関わらず、心理的安全性を脅かされずに堂々と夢と可能性にチャレンジできる「ダイバーシティ研究環境」”が必要です。
さらに、国際的な競争と協働によるイノベーション創出のためには、多様で優秀な個人が互いに違いを尊重し生かしあうとともに、「多様な個性の組み合わせからイノベーションを引き出すリーダーシップ」が求められています。
本円卓会議IIでは「多様性からイノベーションを引き出すリーダーシップ」を涵養する土台として「無意識のバイアスが生じる構造」について理解し、各々が属する研究環境の現状を俯瞰することで、課題と解決策について話し合います。
イベント詳細
イベント名 | 次世代リーダーシップ研究者 円卓会議Ⅱ ~無意識のバイアスを生み出す構造をひもとき、誰もが活躍できる研究環境のあり方を考える~ |
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日時 | 2022年7月29日(金)13:30~16:30 |
開催方法 | オンライン配信 お申し込みの方にURLをお知らせします |
参加対象 | 若手研究者 ダイバーシティを尊重する研究環境の醸成に関心をもつ教員・URA・職員 企業の研究職・人材育成担当職・ダイバーシティ推進担当職など |
参加費 | 無料 |
言語 | 日本語 |
申込方法 | 参加申込フォーム(終了しました) |
申込締切 | 2022年7月28日(木) |
主催 | 京都大学 世界視力を備えた次世代トップ研究者育成プログラム(L-INSIGHT) 北海道大学 ダイバーシティ・インクルージョン推進本部(DEI推進本部) |
共催 | 北海道大学 創成研究機構 研究人材育成推進室(L-Station) |
協力 | キリンホールディングス株式会社 三井化学株式会社 株式会社島津製作所 北海道ダイバーシティ研究環境推進ネットワーク(KNIT) |
後援 | 在札幌米国総領事館 |
お問合せ | ダイバーシティ・インクルージョン推進本部 Email:office[at]dei.hokudai.ac.jp |
プログラム
13:00 | 開場 | Zoom開場 |
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13:30 | 開会あいさつ | 矢野 理香 教授・副理事/副本部長(北海道大学 ダイバーシティ・インクルージョン推進本部/大学院保健科学研究院) |
13:35 | Opening Remark | 磯部 昌憲 助教(京都大学L-INSIGHT/医学部附属病院 精神科神経科) 3/8 円卓会議Ⅰの振り返り |
13:50 | ビデオメッセージ | ボウ・ミラー 領事(在札幌米国総領事館) |
14:00 | Invited Talk | 出口 真紀子 教授(上智大学 外国語学部英語学科) 「マジョリティの特権を可視化する」 |
15:00 | 休憩 | |
15:10 | Round Table | 若手研究者(詳細は下記) |
16:00 | まとめ | 磯部 昌憲 助教(京都大学L-INSIGHT/医学部附属病院 精神科神経科) |
16:25 | 閉会あいさつ | 赤松 明彦 ユニット長(京都大学次世代研究創成ユニット/L-INSIGHTプログラムマネージャー) |
16:30 | 終了 |
講師紹介
出口 真紀子/上智大学 外国語学部英語学科
アメリカ・ボストンカレッジ人文科学大学院心理学科博士課程修了。専門は文化心理学。文化変容のプロセスやマジョリティ・マイノリティの差別の心理について研究。上智大学では「差別の心理学」「立場の心理学:マジョリティの特権を考える」などの科目を担当している。監訳書に『真のダイバーシティをめざして――特権に無自覚なマジョリティのための社会的公正教育』( 上智大学出版、2017)、著書に『北米研究入門2―「ナショナル」と向き合う』(分担執筆「第六章 白人性と特権の心理学」上智大学出版、2019)、共訳書に『世界を動かす変革の力――ブラック・ライブズ・マター共同代表からのメッセージ』(明石書店、2021)
がある。https://researchmap.jp/7000004327
参加若手研究者プロフィール
磯部 昌憲(京都大学 L-INSIGHT / 医学部附属病院 精神科神経科 助教)
京都大学医学部医学科卒業。臨床研修修了後、精神科医として児童思春期専門外来を担当。京都大学博士(医学)。学位取得後、特任研究員としてケンブリッジ大学行動臨床神経科学研究所・精神科で注意欠如多動症や嗜癖疾患等の臨床研究を行う。帰国後、京都大学医学部附属病院精神科神経科特定病院助教に着任し「児童思春期こころの相談センター」の立ち上げに携わるとともに児童思春期および摂食障害の臨床・研究に従事。2019年11月より現職。
岩崎 沙理(北海道大学 大学院医学研究院 分子病理学教室 助教)
2002年北海道大学医学部卒業。子育てしながら、2009年北海道大学大学院医学研究科病理学講座で博士課程修了(医学博士)。2010年病理専門医を取得後、診断病理医としての研鑽を積む。2016年より市立札幌病院病理診断科にて腎病理診断に携わる。2022年より現職、腎病理組織を用いた研究に着手。日本病理学会評議員(16年-現在)、日本腎病理協会会員(17年-現在)。分子病理専門医(22年―現在)。
桂 有加子(京都大学 L-INSIGHT / ヒト行動進化研究センター 助教)
総合研究大学院大学先導科学研究科生命共生体進化学専攻5年一貫制博士課程修了、哺乳類の性染色体進化に関する研究で学位論文を発表。日本学術振興会海外特別研究員としてカリフォルニア大学バークレー校、ペンシルベニア州立大学等で博士研究員として勤務。日本大学医学部で助教として勤務後、2019年より現職。進化遺伝学の分野で系統進化やゲノム解析等を専門とする。
北原 モコットゥナシ 次郎太(北海道大学アイヌ・先住民研究センター 准教授)
関東地方に移住したアイヌ民族の団体「関東ウタリ会」の結成に両親が関わり、関東地方を拠点としたアイヌ民族の文化復興・地位向上に関心を持つ。2010年より現職。宗教儀礼・言語・神話とアイデンティティの関わりに注目し研究を行う。近年は文化復興における女性の地位とジェンダーに注目し宗教・神話の分析を行っている。2020年、国立アイヌ民族学博物館開設にあたり、展示映像の監修や展示品の(復元)製作などで協力。
佐々木 佳菜子(キリンホールディングス株式会社 飲料未来研究所 主任研究員)
2004年京都大学農学部生物機能科学科卒。09年京都大学農学研究科博士課程修了。博士 (農学)。10年メルシャン株式会社商品開発研究所入社。16年キリン株式会社基盤技術研究所、19年ワイン技術研究所を経て、20年飲料未来研究所 (現在に至る)。19年東京理科大学大学院イノベーション研究科技術経営専攻技術経営学修士 (専門職) 修了。専門は、植物分子生物学、植物生理学。
白石 晃將(京都大学 L-INSIGHT / 大学院農学研究科 応用生命科学専攻 助教)
2012年京都大学農学部卒業。17年同大学院農学研究科博士課程及び思修館プログラム修了。在学中、日本学術振興会特別研究員他。17年外務省、18年国連食糧農業機関を経て、21年より現職。タンパク質代謝・オルガネラの分子細胞生物学と異種遺伝子発現、資源・環境問題解決に向けた応用微生物学研究に従事。16年国際酵母学会最優秀ポスター発表賞他受賞。20年に京都大学応援大使の任を拝命。
孫 詩彧(北海道大学 L-Station/大学院教育学研究院 特任助教)
博士(教育学)。専門は家族社会学、ジェンダー社会学。2015年北海道大学教育学院修士課程に入学、2020年同博士後期課程修了。終了後、同教育学研究院学術研究員を経て、2021年名古屋大学男女共同参画センター(現ジェンダーダイバシティセンター)研究員、2022年より現職。著書に『家事育児の分担にみる夫と妻の権力関係:共働き家庭のペアデータ分析』(明石書店2022)など。
中原 理紗(三井化学株式会社 研究開発本部 合成化学品研究所 ウレタン材料設計グループ 研究員)
2017年に三井化学に入社。ウレタン樹脂の開発に従事。19年から三井化学労働組合の執行委員として非専従で活動。女子寮の借り上げ住宅への変更や、組合員交流会の開催に携わる。20年から三井化学労働組合袖ケ浦分会長と袖ケ浦センター(研究所)の従業員代表として非専従で活動。袖ケ浦センター開所から変わらなかった食堂業者の見直しと選定を会社と協業で実施し、食堂利用者の満足度の向上に努めた。また、袖ケ浦センター初となるオンラインイベント(e-スポーツ大会)を試み、労使で開催。21年に両職を退任。現在は3Dプリンター用ウレタン樹脂の開発に専念している。
平川 全機(北海道大学 大学院文学研究院 特任助教)
北海道大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。修了後、北海道大学農学研究院で食の安全・安心にかかわるリスク・コミュニケーションの実践を行う研究開発プロジェクトに学術研究員として従事。2019年北海道大学大学院文学研究院助教、2021年より現職。教養深化プログラムを担当。専門は環境社会学。フィールドとして通っていた宮城県石巻市北上町が東日本大震災で被災したことから、災害と復興に関する社会学的研究も1つの柱に。
藤井 悠里(京都大学 L-INSIGHT / 大学院人間・環境学研究科 相関環境学専攻 助教)
名古屋大学理学研究科素粒子宇宙物理学専攻博士課程修了。東工大地球生命研究所(ELSI)、コペンハーゲン大学Niels Bohr Instituteの研究員を経て、名古屋大学高等研究院にてS-YLC特任助教として研究に従事。2021年1月より現職。惑星や衛星の形成過程の解明を目指し、その形成環境についての研究を行なっている。East Asia Young Astronomers Meeting 2011 口頭発表賞、名古屋大学理学研究科顕彰(2011)受賞。
間石 奈湖(北海道大学 L-Station / 大学院歯学研究院 口腔病態学分野 助教)
2012年北海道大学大学院歯学研究科博士課程修了(博士(歯学))。がんにおける血管の異常性を研究テーマにしており、特にがんの転移への関与に着目して研究を進めている。現在は歯科医師として病理診断業務にも従事しながら、腫瘍血管の新たな生物学を明らかにすると共に、新規がん診断・治療法の開発を目指して研究を行っている。日本血管生物医学会評議員(18年-現在)、文部科学省学術調査官(20年-現在)、日本癌学会評議員(22年-現在)。
松岡 諭史(株式会社島津製作所 基盤技術研究所 バイオインダストリーユニット 流体システムグループ グループ長)
2007年に島津製作所入社。基盤技術研究所にてガスクロマトグラフ等の分析装置の研究開発に従事。2013年より2年間、文部科学省 科学技術・学術政策局に出向し、先端計測分析技術の開発事業などに携わる。復社後、基盤技術研究所 研究推進室での研究戦略策定業務などを経て、2021年より現職。流体を扱う分析装置等の研究開発を推進中。