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両立支援コラム”キャリアとリプロダクティブ・ヘルス/ライツ”スタート

ダイバーシティ研究環境実現は、私たちの身体を知り他者の心身を尊重することから

Ree-Dは、私たち自身の心と体を理解し、互いに他者の状況や暮らしを尊重することがダイバーシティ研究環境を実現するための前提になると考えています。
日々の暮らしには、家族のライフイベントや自分や家族の健康の変化があり、研究や学業、職務との調整が必要になる場合があります。

働く女性の健康推進に関する実態調査によると、女性特有の健康課題などにより職場であきらめなくてはならないと感じた事の有無について、「あきらめた経験がある」と回答した人は43%でした。

図1【女性従業員】女性特有の健康課題などにより職場であきらめなくてはならないと感じた事の有無(n=2400)経済産業省資料”平成31年3月 健康経営における女性の健康の取り組みについて”より引用、改変

では、“女性特有の健康課題”と言われた時に、どのようなことが思いつくでしょうか。
図2は、女性の健康に関する社会的な問題の認知率について男女を比較した結果です。男女で認知率に差があり、女性の認知率も低いことがわかります。

図2 女性の健康に関する社会的な問題の認知度(%は認知者/n 女性n=2452, 男性n=1748) 経済産業省資料”平成29年度健康寿命延伸産業創出推進事業(健康経営普及推進・環境整備等事業)調査報告書”より引用、改変

ひとりひとりが誇りを持ち、自らの可能性に挑戦できる環境づくりのためには、身体や健康が性別や世代で異なるという知識を男女問わず持つことが肝要です。

ダイバーシティ研究環境実現のために、Ree-Dや私たち一人ひとりができること。

人生においてどのような健康や体調の変化が想定されるのか、その時どのような制度が利用できるのか、当事者になる前から知っていることは、自分のかなえたい未来の実現に一歩近づくと考えています。
そこで“キャリアとリプロダクティブ・ヘルス/ライツ[1]1994年9月国際人口・開発会議(ICPD)/カイロ会議においてはじめて公式に提唱された概念。~自分のかなえたい未来を考えるためのTIPS(全5回)”をRee-Dコラムで連載します。

リプロダクティブ・ヘルス/ライツとは、人間の生殖システムのすべての側面において、疾病や障害がないというばかりでなく、身体的、精神的、社会的に完全な良好な状態(well-being)にあることをさす言葉です。

これまで性別や世代を越えて対話される機会が少なかった話題を共有し、互いの“リプロダクティブ・ヘルス/ライツ”を尊重、包摂する(=ダイバーシティ)研究環境の実現のために、まずは一人ひとりに知っておいてほしいことをお届けしていきます。

脚注

脚注
1 1994年9月国際人口・開発会議(ICPD)/カイロ会議においてはじめて公式に提唱された概念。