2011年3月5、6日に北海道大学未来の科学者養成講座「フィールドアドベンチャーPro」の第3回を開催しました。今回はオホーツク海と流氷をテーマとした講義や実習をオホーツク海沿岸の紋別市とサロマ湖で行いました。
1日目
流氷についての講義
まず、紋別市にある北海道立オホーツク流氷科学センターで流氷にまつわるいろいろな科学についての講義を受けました。講師は北大名誉教授で流氷科学センターのセンター長でもある青田昌明先生です。青田先生の流氷についての熱いトークは非常に興味深い内容でした。その後、流氷科学センターを見学しました。
制服の学生は紋別の高校生です。
とっかりセンター
オホーツクとっかりセンター(とっかりはアイヌ語でアザラシの意味)は日本で唯一の海獣専門保護施設です。怪我をしたり漁網にからまったりしたアザラシを回復するまで保護する活動を行っています。ここではアザラシを至近距離で観察して身体の特徴や生態を学びました。アザラシの身体に触れることもできました。
オホーツクタワー
オホーツクタワーはオホーツク海に張り出したタワーで、海中からもオホーツク海を観察することができます。ここでもオホーツク海についての研究が行われています。それらの研究についてお話を伺いました。
夜間講義
夕食後、ホテルで北の海に住む生物たちについての講義がありました。講師は東京農業大学生物資源開発研究所の東典子先生です。DNAを用いたカニの系統分類について話してくださいました。生物の多様性とはどういうことかということを実際に計算して確認しました。
2日目
氷上実習
2日目はサロマ湖上での氷上実習です。北大低温研の高塚徹さんが講師を務めて下さいました。サロマ湖は全面結氷していて、氷の厚さを測定してみるとなんと90センチもありました(ひびが入って危険な場所もありました)。実習では、氷に穴を空けて、取り出した氷を観察したり温度を測ったりしました。1日目の講義で聞いた氷の構造が実際に確認することができました。