活動報告

メインビジュアル画像 メインビジュアル画像

【PIを目指す研究会等開催支援】国際共同シンポジウム「多様性と孤独・孤立:作業療法と作業科学による公正の追求」開催報告

DEI推進本部では、本学の女性研究者が、研究会等の開催を通じてリーダースキルを強化するとともに、自らが中心となって進める研究の発展につながるネットワークを構築することを目的として、「PIを目指す女性研究者による研究会等開催支援」を行っております。

この支援により、2024年11月4日、保健科学研究院 髙島理沙講師による国際共同シンポジウム「多様性と孤独・孤立:作業療法と作業科学による公正の追求」が開催されました。
以下、レポートを紹介させていただきます。

++++++++++++++++++++++++++
■リーダースキルの向上
本シンポジウムの開催を通じ、リーダースキルの向上が以下の点で実感されました。

•コラボレーション能力
異なるバックグラウンドを持つ5カ国からの専門家と協力し、シンポジウムの企画・運営を進める中で、チームワークや協働の重要性を改めて感じました。特に、文化的背景や専門領域の異なる参加者の意見を取り入れつつ、課題解決に向けて調整する過程で、リーダーとしての柔軟性と配慮力が求められました。このような国際的なコラボレーションは、私自身のリーダースキルをさらに磨く貴重な機会となりました。

•ネットワーキングスキル
今後の共同研究やプロジェクト立ち上げを見据えた国際的なネットワークを広げることができました。スピーカーの多くがそれぞれの国で活躍する専門家であり、その方々と意見を交換し、将来的に協力できる可能性を感じました。この交流を通じて、単に人脈を広げるだけでなく、互いに学び合い、関係性を深めるネットワーキングスキルの重要性を再認識しました。

•プロジェクトマネジメント能力
シンポジウムの企画段階から当日の運営まで一連の流れを主導する経験を通じ、プロジェクトの計画・進行管理、リソースの調整といった実務的なスキルが向上しました。具体的には、各国の参加者との連絡調整や、当日の進行をスムーズに行うための事前準備など、細やかな管理が必要とされました。このプロセスで得た経験は、今後の研究活動や他のプロジェクトにも活かせると感じています。

■ネットワークの構築・強化
今回のシンポジウム開催は、研究の発展を目指すうえでのネットワーク強化においても大きな意義がありました。

•国際的ネットワークの拡大
多国籍の参加者と意見交換を行い、最新の知見やアプローチを直接共有することができました。たとえば、孤独・孤立問題に関するアプローチについて、日本と異なる各国の取り組みを学ぶ機会を得たことで、自らの研究への新たな視座が加わり、今後の方向性がより具体化しました。また、シンポジウム終了後も、共同研究の提案やディスカッションを継続するための基盤が築かれました。

•社会的影響力の強化
作業療法や作業科学が社会的課題にどう貢献できるかを議論する場となり、研究が社会に及ぼすインパクトを改めて実感しました。特に、高齢者やLGBTQ+コミュニティ、精神障害者といった支援が必要とされる対象についての議論が深まり、行政機関や実践者との連携を強化することで、より実践的な課題解決に直結する研究成果が期待されます。

■PIとしての自立への寄与
シンポジウムの企画・運営を自ら担当したことは、PIしての自立を目指す上で以下のように大きな支えとなりました。

•プロジェクトの主導経験
本シンポジウムを成功させるために、全体の流れを自ら設計・推進する役割を担ったことで、リーダーシップの実践を通じた学びを得ることができました。今回の経験は、PIとしてプロジェクトを効果的に主導し、目標達成へと導く力をつけるための土台として非常に有用でした。

•研究の発展に必要な国際的視点の充実
多国籍の視点から得られたフィードバックや、異なる文化的・社会的背景を持つ参加者のアプローチは、研究の幅を広げるとともに、より包括的な見解を形成する助けとなりました。