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本学研究者3名が「第19回 資生堂 女性研究者サイエンスグラント」を受賞しました

このたび、本学の研究者3名が、株式会社資生堂が実施する「第19回 資生堂 女性研究者サイエンスグラント」を受賞しました。

「資生堂 女性研究者サイエンスグラント」は、自然科学分野の幅広い研究テーマを対象に、将来指導的立場を目指す女性研究者の研究活動とキャリア形成を支援する研究助成制度です。2007年の創設以来、毎年最大10名が選出されており、第19回は137名の応募者の中から10名が受賞しました。そのうち、本学から3名が選出されました。


平田恵理助教

平田 恵理 助教
所属:大学院歯学研究院 口腔機能補綴学教室

受賞研究テーマ
透明ナノファイバーを用いた次世代骨再生用膜の開発

受賞コメント
このたびは資生堂女性研究者サイエンスグラントに採択いただき、大変光栄に思っております。

私は20年近く歯科臨床と、ナノ材料を用いた骨再生・抗菌用の生体材料の開発研究に取り組んできました。臨床と研究の両立も、育児との折り合いも、今まさに試行錯誤の途中です。それでも続けてこられたのは、背中を押してくれる方々や共同研究者の先生方との出会いがあったからです。

私には、歯科医療の現場で本当に役に立つ材料をつくる、という目標があります。臨床と開発のつながりを担えるのは、両方に身を置いている自分だからこそだと考えています。研究は一人で完結するものではなく、人とのつながりの中で形になっていくのだと実感しています。

これから研究を目指す学生・若手研究者の皆さんには、「今の自分の環境では難しいかもしれない」と早々に諦めないでほしいと思います。思うように進められない時期があっても、細々とでも続けていれば必ず次につながります。今回の研究テーマも、期待した反応が得られなかった別件の場で、思いがけず頂いたご縁から共同研究が始まりました。あのとき空振りに終わったと感じた時間が、今の研究の入り口になっています。

歯学研究院では部局独自のDEI推進委員会の立ち上げに関わり、活動が動き出したところです。この取組についても本グラント関係者の皆さまから励ましをいただけたことは、大きな支えとなりました。これからも、人とのつながりを大切にしながら、皆が研究を続けられる環境をつくることに力を注いでいきたいと考えています。


岩井 愛 助教
所属:大学院工学研究院 応用化学部門

受賞研究テーマ
ゲル・半固体電解液を用いた環境調和型アノード酸化技術の創出

岩井愛助教

受賞コメント
この度は資生堂女性研究者サイエンスグラントに採択いただき、大変光栄に存じます。
関係者の皆様、そして日頃から研究を共に進めている研究室の皆さんに、心より感謝申し上げます。

私が所属する工学分野では、女性研究者はまだ決して多くありません。
なぜ研究者の道を歩む女性の割合が少ないのか?どうしたら女性研究者の仲間を増やせるか?そこには、わかりやすい原因や解決方法はありません。

しかし、難しいことを考えなくても、また社会的な要請を抜きにしても、私は「いろいろな人がいる集団の方が、生まれる会話も研究も面白い」と考えています。異なる経験や考え方をもつ人が集まり、それぞれが当たり前だと思っていたことに別の角度から疑問を投げかけることで、新しい研究の種が生まれることがあります。だからこそ、より多くの人に「科学・工学」に関心を持ってもらいたいと考え、日々研究や教育に取り組んでいます。

私は、アルミニウムの表面処理に関する研究を行っています。通常は「サラサラ」な液体を使うことが当たり前だった実験に、あえて「ドロドロ」「プルプル」な液体を使うことで、新しい表面処理の手法を提案したいと考えています。「当たり前と思われている実験方法を少し変えてみたら何が起こる?」といった素朴な疑問が、私の研究の出発点の一つです。

今回のご支援を力に、この研究をさらに発展させ、新しい表面・材料を生み出すための技術へとつなげていきたいと考えています。また、研究成果そのものだけでなく、科学・工学の面白さや奥深さも、研究や教育を通じて伝えていきたいと思います。


孫ユリ講師

孫 ユリ 講師
所属:遺伝子病制御研究所 幹細胞生物学分野

受賞研究テーマ
閉経周辺期における脂肪組織局所エストロゲンの機能変容

受賞コメント
このたびは、第19回資生堂女性研究者サイエンスグラントに採択いただき、大変光栄に思っております。
私は現在、加齢や肥満に伴う代謝機能の変化とその仕組みについて、脂肪組織の働きを中心に研究しています。今回の受賞を励みに、この研究をさらに深め、健康長寿につながる新たな知見を得たいと考えています。

女性であり、外国出身の研究者でもある私が日本で研究を続けてこられたのは、周囲の多くの方々の支えがあったからこそです。今後も、国籍や性別にかかわらず、多様な背景を持つ学生や若手研究者が「日本で、そして北大で研究を続けたい」と思える環境が、さらに広がっていくことを願っています。私自身も、そのための身近なロールモデルの一人になれればと思います。

これから研究者を目指す皆さんには、自分だからこそ気づける視点を大切にしてほしいと思います。予想どおりの結果だけでなく、予想から外れた結果にも目を向け、そこから生まれる問いに対して、すぐに答えを求めるのではなく、じっくり向き合ってみてください。
Girls, Be Ambitious!
そしてもちろん、Everyone, Be Ambitious!


受賞された先生方、誠におめでとうございます。

【関連リンク】

・資生堂 女性研究者サイエンスグラント 第19回受賞者決定


・資生堂 女性研究者サイエンスグラント受賞者一覧