北海道大学は、多様な知と人が交差する場として、時代や社会の変化と向き合いながら歩んできました。
今日、世界が直面する課題は一層複雑化・高度化しており、その解決には、単一の価値観や経験だけでは十分とは言えません。異なる背景や視点をもつ人々が対等な立場で関わり合い、互いの違いを尊重しながら新たな知を生み出し、力に変えていくことが、大学の創造性と公共性を支える重要な基盤となっています。
本学が令和3年12月に公表した「ダイバーシティ&インクルージョン推進宣言」ならびに本学の中長期ビジョン「HU VISION 2030」は、こうした認識に立ち、「多様性と包摂」を本学の中核的な価値として位置づけています。教育、研究、就労・就業のいずれの場においても、一人ひとりが尊重され、安心して取り組み、挑戦できる環境を整えることは、学術の発展と社会への貢献の双方に直結するものです。
ダイバーシティ・インクルージョン推進本部は、制度や支援策を整備する役割にとどまらず、これまでの「当たり前」を問い直し、新たな価値や実践を創造していくことを重要な使命として考えています。見えにくい声や多様な経験が、無意識のうちに排除されてはいないかを丁寧に問い、対話を通じて改善を重ねながら前進・発展していく、その過程そのものがDEI推進の中核であると考えています。
DEIは、特定の立場や属性の人のためだけの取組ではありません。多様性が真に活かされる組織は、意思決定の質を高め、学びや研究の深化をもたらし、さらには組織全体の持続的な発展へとつながります。そしてその恩恵は、大学に関わるすべての人にとどまらず、社会全体へと広がっていきます。DEIは「誰かの問題」ではなく、「私たち全員が向き合うべき共通の課題」です。
今後もDEI推進本部は、学内外の多様な人々や組織・機関等と連携しながら、社会の課題解決に貢献する大学として、DEIの取組を着実に推進してまいります。一人ひとりの違いが尊重され、無意識の差別や偏見を乗り越えたバイアスフリーキャンパスの実現に向けて、歩みをとめることなく前進していきます。
皆さまの積極的な参画と継続的な対話によるご協力を、心よりお願い申し上げます。