活動報告

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【部局取組支援】獣医学研究院FD・SDセミナーを開催しました(7/15)

2021年7月15日、獣医学研究院主催「北海道大学FD・SDセミナー」がオンラインで開催されました。
本セミナーは、「ダイバーシティ研究環境推進に向けた部局等による取組支援プログラム」による、獣医学研究院に対する支援により実施されました。
以下、レポートをご紹介させていただきます。
 
※FD・SDについて 
 FD:Faculty Development  SD: Staff Development
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本FD・SDは獣医学研究院・人獣共通感染症国際共同研究所の女性教員比率が低水準でとどまっていること、また今後は女性教員数の増加が予想されることから、教職員の意識喚起を目的として開催された。大学HP等で広く広報を行った結果、獣医系部局にとどまらず北大内・外から広く参加希望者が集まった。
 
北海道大学ダイバーシティ研究環境推進室 室長 矢野理香教授からは、「データで読み解く北海道大学のダイバーシティの現状とこれから」のタイトルで、北海道大学や獣医学部の現状について、数値データを踏まえて説明を頂いた。さらに、我々の内にあるアンコンシャスバイアスについて具体例を交えてご紹介頂き、男性教員の育児・介護への参加希望・実情等、柔軟な働き方は決して「女性のため」だけではないこと、様々な課題を持つ人々にとって不利とならない制度設計が大学の魅力・価値向上につながること等が紹介された。
 
九州大学 副学長・男女共同参画室 副室長 玉田薫主幹教授からは、「女性の翼を折らない組織作りとは」のタイトルで、九州大学での男女共同参画に向けた先進的取り組みや、女性の活躍の可視化による無意識のバイアスの克服等についてご講演を頂いた。九州大学では、女性枠設定による教員採用や、ダイバーシティ・スーパーグローバル教員育成研修(SENTAN-Q)等多くの斬新なモデル事業が実行に移されている。こうした先進的取り組みにより、女性採用の経験の薄い部局に経験を積ませ、同時に浮かび上がってくる問題点の更なる解決を図ることで、環境の改善が成されてきた。また、女性教員の業績は男性より劣るという無意識のバイアスが、男女別論文業績分析により決して真実ではないことが示され、部局人事の問題点抽出に役立てられていること等が紹介された。
 
質疑応答では多くの質問が寄せられ、矢野先生・玉田先生からも率直な回答が成される等活発な議論が行われ、参加者の意識の高さが窺われた。
本部局FD委員会では、獣医学研究院・人獣共通感染症国際共同研究所のダイバーシティ推進にむけた環境醸成のためにも、来年度以降も関連する議題をFD・SDにて取り上げることを想定している。

 
 

九州大学 玉田薫先生

 
ダイバーシティ研究環境推進室では、ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)「ダイバーシティ研究環境推進に向けた部局等による取組支援プログラム」として、北海道大学の各部局が企画・主催するダイバーシティ推進に関する研修やセミナーの開催費用を支援しています。
詳細は以下のページをご覧ください。
ダイバーシティ研究環境推進に向けた部局等による取組支援プログラム2021年度の募集はこちら