北海道大学では第3期中期目標に「次世代を担う優秀な教職員の採用により、組織の活性化・国際化・男女共同参画を促進するとともに、各教職員が働きやすい環境を整備すること」を掲げ、その達成に向けて、「女性教職員の活躍推進のため、女性管理職比率を正規教職員全体の15%以上に増加させる」ことを中期計画としています。
この度、女性研究者支援室では、女性研究者が上位職女性研究者へのシャドウイングを通して新たな視野・知見・意欲を獲得することにより、女性上位職研究者及び女性管理職が拡大することを目的とし、標記事業について2018年度第2回募集を行います。下記募集要項をお読みいただき、ご応募ください。
概要
本事業は、キャリアアップを目指す女性研究者が、研究活動や業務のマネジメントについて学ぶために上位職の教員(以下「メンター」という)のシャドウイングを行う自主的な研修を支援するものです。この研修を通じて上位職や組織運営を行う管理職の実態を身近に感じてもらうことで、新たな視野・知見・意欲を獲得し、女性上位職研究者及び女性管理職の拡大につなげることを目的としています。
シャドウイングとは
シャドウイングとはメンターの日々の仕事に同行し、様々なレベルでのコミュニケーションや意思決定を間近に見ることで、上位職研究者としての仕事のスキルや行動規範を学ぶものです。
期待される研修の効果
この研修により、以下のような知見の獲得や効果が期待されます。
- 学生への指導、他の構成員やスタッフとのコミュニケーション能力
- 大学運営や管理的業務に関する知識
- 共同研究の立ち上げ、推進、発展の実際
- 研究プロジェクトの運営方法
- 上位職者のセルフマネジメント
- 計画作成・研修実施・成果報告のプロセスによる自己啓発力の向上
また、メンターを通じたネットワークの拡大も期待されます。
シャドウイングの内容例
- メンターが参加する会議、教授会、ミーティング
- 学生との研究ディスカッション、論文紹介指導
- 共同研究打ち合わせ
- 博士論文発表練習会
- 大学院講義(研修者が講義を実施)
- 研究室に滞在し日常のコミュニケーションの様子を観察する
- 1対1での直接指導(メンタリングセッション)
研修計画における条件ならびに対象者
研修は
- 研修計画の作成
- 計画に沿い、メンターによるシャドウイング研修実施
- 研修効果について報告書作成
という3段階で構成され、これらを通しで実施することで高い研修効果が期待できます。
A.希望するメンターが学内の研究者の場合
①ライトプラン
対象:本学に所属する女性の助教、講師、准教授(特任教員でこれらの職層の者も含む)
内容:1時間以上のシャドウイングもしくは1時間以上の直接指導を計2時間以上行う。複数回実施も可とするが、計6時間を超える場合はレギュラープランへの移行を推奨
②レギュラープラン
対象:本学に所属する女性の講師・准教授(特任教員でこれらの職層の者も含む)
内容:
導入…研修を行う前に1~2回、研修者とメンターが会い、研修内容や研修の進め方について検討を行う。
本番…「導入」の後、1回2時間以上のシャドウイングと1回1時間以上の直接指導をそれぞれ3回以上実施する。シャドウイングと直接指導は同日に行ってもかまわない。ただし、研修効果を高めるために研修開始から3か月以内に完了すること。
B.希望するメンターが学外(国内)の研究者の場合
対象:本学に所属する女性の講師・准教授(特任教員でこれらの職層の者も含む)
内容:1日2時間以上のシャドウイングを3日以上、滞在期間中に合計2時間以上の直接指導
※直接指導:研修者とメンターが研修内容に沿ったテーマで議論を行うこと
支援内容 Contents of support
A.学内メンターの場合
- メンターリストの提供
- レギュラープランのメンターへメンタリング研究費(5万円)配分
B. 学外メンターの場合
- メンターへの謝金(上限5万円)
- 研修者の現地までの旅費(上限10万円まで)
*研修についてメンターへの内諾は研修者本人が得るようにしていただきますが、必要に応じて、メンター候補者に対して研修の趣旨・意義などを説明し、希望するメンターの下で研修できるよう支援します。
プランの移行
- ライトプランの研修を完了した者が、引き続き同一メンターに対してレギュラープランの研修を申し込む場合、「導入」を省略することができます。
- レギュラープランの「導入」修了時に「本番」への移行を希望しない場合、ライトプランと同様の様式で成果報告を行っていただきます。
メンター
ライトプラン:准教授 教授
レギュラープラン:教授(またはそれに相当する職種)、役員
*メンターの性別は問いません
採択予定件数
学内 若干数
学外 3件
研修可能期間
平成30年9月15日~平成31年2月28日
申請方法
申請書に必要事項を記入し、平成30年8月31日(金)までにメールで女性研究者支援室( freshu@synfoster.hokudai.ac.jp )まで送付してください。
申請書
事前相談
メンター探しや申請内容について、事前相談も受け付けます。相談ご希望の場合は期間に余裕をもって、女性研究者支援室までご連絡ください。
審査
女性研究者支援室にて提出いただいた申請書により選考をします。選考の過程で追加の書類提出や面接を求めることがあります。
主な審査の観点
上位職への興味、意欲
研修目的の明確さと研修内容の妥当性
成果報告
研修者は研修終了後1か月以内に、研修の成果を所定の書式で報告していただきます。また、学内の女性研究者に広く成果を波及するために、女性研究者交流会を兼ねた報告会にて研修の内容を報告していただくことを検討しています。
その他
学外のメンターによる研修の研修者には、研修実施に際して秘密保持に係る誓約書へ記名押印いただきます。
メンターリスト(学内)
女性研究者支援室からあらかじめ趣旨を説明し、申し込みがあった場合にメンターとなることを快諾していただいた方のリストです。
氏名 | 職位 | 所属 | WebSite |
---|---|---|---|
加藤 昌子 | 教授 | 理学研究院化学部門 | Web |
姚 閔 | 教授 | 生命科学研究院 | Web |
樋田 京子 | 教授 | 歯学研究院 | web |
小川 美香子 | 教授 | 薬学研究院 | Web |
石塚 真由美 | 教授 | 獣医学研究院獣医学部門 | Web |
矢野 理香 | 教授 | 保健科学研究院 | Web |
玉腰 暁子 | 教授 | 医学研究院 | Web |
グン 剣萍 | 教授 | 先端生命科学研究院 先端融合科学研究部門 | Web |
黒岩 麻里 | 教授 | 理学研究院 生物科学部門 | Web |
上記リスト以外のメンター希望も歓迎いたします。