全学教育科目「科学者という仕事とキャリア開発~女性研究者のキャリアヒストリーに学ぶ~」第9回は、教育学研究院職業能力形成論の駒川智子先生による講義で、テーマは「キャリアとジェンダー」でした。駒川先生は、阪神淡路大震災をきっかけに「一度しかない人生、自分が本当にやりたいことをやろう」と、大学院への進学を決意されたそうです。ご専門は労働社会学で、特にキャリアとジェンダーについて研究をされています。また、今回の授業では、研究紹介に加えて分析視角としてジェンダーを用いて、新聞記事を使ったグループワークを行いました。グループワークを通じて、研究者を取り上げた新聞記事の中にも、受け取り手(社会)が期待する性役割に沿って、女性らしいあるいは男性らしい言葉が選ばれ描写されていることに気づき、日常に潜むジェンダーバイアスに気づくきかっけとなったようです。「男女の不平等はどのように発生するのか?」「キャリア格差が生じるメカニズムは?」など、学生が今後社会で働く上で直面するであろう課題について、個人の問題ではなく社会の問題としてとらえるトレーニングになったのではないかと思います。駒川先生、ありがとうございました!
次回は6月26日、農学研究院基盤研究部門 唄花子先生による、「繁殖学研究の紹介」です。